中房川中川谷の失礼なクマ

8月26日(水)再び暑い日が続いている、引き続き今回も中房川探索

中房川中川谷は燕岳2704mと大天井岳2992m付近を源流する渓谷で

1300m付近の取水口より上部は堰堤もなく人の手が入っていない

まさに自然のままの渓谷である。

地元の渓流者からの情報もなく、沢屋がネットで少し上げているだけだ。

こりゃあ一度見ておくかというわけで行ってみた。

出かける寸前に今まで持って行ったことのないクマ笛をなぜか入れる。

中房林道を有明荘手前までシエラは走る、途中林道わきに車が止まってる。

この辺から本流に入れるのか?今度行ってみようと思う。

7時半到着、ちなみに登山道駐車場は第2まで満車。

林道から沢に入り中川谷取水口に到着、これからが中川谷だ。

渓谷はV字谷で広くはない両脇は広葉樹が茂っている。

この時期でも水量は多め、花崗岩の大きな石と相まって優美な谷だ。

そのぶん遡行は大変だ、沢屋でなければ二人以上で入渓がよさそう。

一応ロープ・スリング・カラビナは持って行ったほうが良い。

あと天気に注意、上流で雨が降って増水したら大変そう。

取水口からうえのポイントで糸を垂らしながら上がっていくがアタリがなし

魚の姿も見えない、もっと上に行くか。

そんな時、大きな岩の横からクマが突然出てきた。

体重40~50kぐらいか、若いクマだ

距離にして5mくらい、俗にいう出会い頭というやつだ。

緊張が走る一瞬でこちらも心が戦闘モード、

神経が集中しているので早いクマの動きがスロー感じる。

目が合った、クマ「驚いた表情のように見える。目をそらした」

クマの気持ちを勝手に代弁すると「ゲッ!やばい人だ、なんでこんな所にいるんだ」

いきなり180度反転崖の中腹まで一気に登る「早い!半端ないスピード」

このスピードで向かって来たらやばかった。

ところでちょっとムカッと来た、このやろう俺の顔見て逃げんてんじゃねぇよ。

クマ笹の隙間からこちらの様子を見ている。

少しおびえているのかな?・・・いたずら心が芽生える。

「こらぁ、降りてこんかい!」中指を立てる

また少し上に逃げ様子を見ていた。

今度は「食べないからぁ降りておいでー」とやさしく声をかける

ガサガサ笹の音、時々立ち止まりながら奥へ帰って行く

「さよーなら~、もう来るなよ~」と手を振るホッとする。

様子をみて爆竹をならし、沢歩きにもどることにした。

残念ながら今回もクマの動きが速すぎて写真は撮れなかった。

沢を登っていく、時々人の足跡がある先に入渓者がいるのか不明。

しばらく上りながら糸を垂れるがやはり魚の影もアタリもない。

大きな岩の上で休憩、シャーベット状に凍らせたアクエリアスが喉を潤す。

しばらくここでぼーっとしていると、上流から生暖かい風が吹いてくる

フェーン現象の風が沢伝いに降りてきたのか?

そろそろ仕舞時かやめたほうがよさそうな予感、今回は戻ることにする。

どなたか、この谷について知っている方がおられれば教えて欲しい。

あとは、下の沢でちょこっと釣り。

松本のフライフィッシャーマンと雑談する。

今晩のおかず25cm×2匹持ち帰り、残りは放流。

帰路に就く。

安曇野遊山人/渓流釣り・田舎暮らし

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