2019年10月31日~11月1日
自宅から霧におおわれた白馬を通り過ぎ約2時間で半宇奈月温泉トロッコ電車駅に到着。
ここは黒部川電源開発の拠点として作られた温泉地で、源泉は7km上流黒薙から送られている。
電車をみると一般車両は背もたれがなく窓もない、この時期80分の電車旅はNG→特別客車とリラックス客車にする。
線路沿いに新柳河原発電所が紅葉の山に囲まれダムのほとりに大正ロマンを感じさせる
たたずまいが良い。
トロッコからみる渓谷のV字谷は険しい、紅葉はイマイチ(今年はどこでも紅葉が悪い)。
黒部川は浸食が激しいのか、川原は土砂が堆積し少し濁っているようにみえる。
80分で終点欅平駅に到着、標高599m安曇野の自宅と変わらない。
下りて奥鐘橋を渡り祖母谷方面を散策するが特に見るものがなく、途中で引き返す。
奥鐘橋下の川原展望台に行く、橋の下なのに展望台?
よく見ると橋の下川岸に橋の支柱の跡がある。
延楽社長の話では、昔はこの橋の下が展望台で昔の川は40mほど下がったところだったとのこと、黒部の谷の崩壊は凄まじくここまで埋まったらしい。
川下の休憩広場で塩焼きやっている。
黒部天然イワナが水槽に泳いでいるが、顔は優しくヒレも小ぶりで黒部の天然イワナはいつからこんなにやさしくなったのだろう?
今宵宿は宇奈月温泉延楽を宿とする。
ロビーには高村光雲の彫刻や横山大観、古九谷の焼き物など見惚れてしまう。
お風呂は樹齢400年ヒノキを使った露天風呂、そこから見える黒部川と谷の紅葉は美しく飽きない湯あたりに注意!
食事は上品で味わい深く、器と相まって美味しい料理人の工夫がうれしい。
ただ好みで言えば牛しゃぶしゃぶ霜降りは好きになれなかった。
宇奈月温泉は街路灯にはトロッコ電車のモチーフとしたレリーフが使われ、道所々に銅の人形がおり大正ロマンを感じさせる静かな温泉地。
朝散歩に出かけると道端には紫式部の石果が農紫色に実っていた。
川はサクラマス(ヤマメが川での生存競争に負け海に下り3年ほどカムチャッカ半島付近まで武者修行の旅を終えて大きくなって川に帰ってきたもの)が赤く染まった婚姻色で泳いでいる。
(長い旅の末故郷の川にて産卵という最後の仕事を全うさせたい、決して釣りあげてほしくない)
写真は山彦やまびこ鉄橋
2014年10月
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