花桃と北アルプス春の釣り

沢が解禁となって二月程過ぎた

解禁の頃、積雪の沢で石の間を踏み抜き打撲しながら釣る者

近所の主たちは一日で30匹とか、40cmヤマメを上げただの

プロの釣り師は本流で70cm近いレインボーを釣りあげただの賑やかになってきた

そんななかでも釣りに出かけなかったのは

イワナが可哀そういや、弱っている者と戦っても面白くないから

長い冬の間、雪に覆われた川

エサもなく、底の石の隙間で春をじっと待っている

そのイワナが春を謳歌する間もなく、寝ぼけ眼の状態で釣られるフェアじゃない

さびついた体を釣り人にみられ、最悪やせ細ったイワナは食べられる

そう思うと行く気にならなかった

どうせなら元気な奴と向き合いたい

安曇野も春真っ盛り

桜は四日で終わり、ハナミズキや花桃が鮮やかに咲き北アルプスを彩る

常念岳の残雪に常念坊が現れた、田植えの季節だ

蝶が岳も蝶の雪形が現れようとしている

さぁ、釣を始めるとしよう

最初は乳川明沢、二年ぶりに訪れる

この辺りの川は比較的雪代の影響が少なく歩きやすい

沢の中流から入渓し、布滝まで釣りあがる

今朝未明まで雨が降ったでのに増水してると思いきや、水が少ない

どうなっているのだろう、本流の乳川は増水しているのに・・・

久しぶりのこの沢、川の石の位置も変わっているのと水量不足でポイントが減っている

同行者のM君はルアー、私はエサで交互に釣りあがっていく

1か所変わっていない良ポイントがが現れてきたので

M君にルアーを投げてもらう

今日は沈むルアーを忘れたようで浮くやつで右側の流れの渦巻く付近を攻めている

ポイントへ的確にかつ柔らかくルアーを着水させる

行き生き物のようにルアーを操る、上手いなぁ~と思うが

「ナイスキャスティング~」など仕事でないし、

本人が調子乗るといけないのでのでやめておく

何度かトライするがアタリなし残念

その後、左側の落ち込み付近に私が餌を沈ませる

待つこと10秒程度で小さな当たりがコッ、コッと

少し待って合わせる

ググッっと逆らう強い引きが大物か?

右に左に逃げるのをいなしていると水面にある枝にひっかっかる

ヤバイ逃げられると思ったけれどしっかり食わせているので大丈夫そうだ

慌てず、枝の絡まりをほどきとりこむ

渓流の宝石のように光る乳川の尺イワナ

この時期はイワナの口先に餌を落とせる釣り方が有利のようだ

釣り歩くが、釣果は芳しくない

そのうえ、ブヨがたかってきた

虫よけスプレー(ディート10%)を振りかけるが効果が薄く

手の甲を刺され、しばらく腫れあがりかゆい思いをすることになった

布滝に到着、また一段と砂が堆積している

その昔、尺イワナが良く上がっていたとは思えないくらい浅くなっていた

水量が少なくなっているのとイワナの数が減っているのが気になる

この沢は良い沢だけに、私を含め釣りに入られた方は出来るだけリリースをお願いしたい

次の日、早速薬局で虫よけスプレーと刺された時のかゆみ止め軟膏を購入

虫よけスプレーはディート成分の含まれている量が多いほど効果があると言われている

そこで最大値の30%の製品で、ムヒ ムシベールα30を購入(これしか売ってなかった)

三日後烏川で試したが虫は寄ってこなかったし、時間も長く持った

ただ、使い方に注した方が良さそうだ

ヘルメットに直接スプレーしたら表面が剥げてしまった

アクセサリーや衣服は確かめてからかけたほうが良いと思う

直接、顔にスプレーしないむせってしまう。

手のひらにスプレーして顔や首筋・手の甲などに軽く塗ったほうが良い

三日後、飽きもせず烏川

このポイントは行きも帰りも藪漕ぎ

わずかに残った道らしき跡を頼りに慎重に笹を掻き分け進む、

迷うと崖に出るので周りの景色を読むことが大切、野生の感!

沢に到着し、空気をゆっくり吸う「沢の空気だ」

釣りを始め歩き出すが虫は寄ってこない

虫よけの効果が効いている。

この時期水温は8度、魚はまだ流れに出た来ていないのでほぼ姿を見ることがない、

石の下やスキマの方で隠れていることが多い

水がゆっくりと岩の下に流れていくところや、

ゆっくりした反転流が渦巻くところを中心に狙っていく

写真は烏川のイワナ、川床が玄武岩など黒っぽい石でできているのでこのような色になる

サビている訳ではない

釣りあがりこのポイントの中間点である小さな滝に到着

これから少し高捲きをしないといけないのでスパイクピンを装着し、

崖に張り付き登る

中ごろまで登った時、臭い!熊の匂いだ、ヤバイ!

両手は草や木の根を掴んでいるので離せない、

廻りを見渡すがとりあえず姿は見えないし唸り声も聞こえない

とりあえず歌でも歌うか「すっごい男がいたもんだ~、山でばったり出会ったら~

クマが裸足で逃げ出した~」こんな感じで歌いながら登って行く

やがて匂いはやがてしなくなった。

ホッとする

高捲きを超えてここからはM君が春先用にとくれた毛ばりを使ってみる

提灯テンカラ釣り

餌仕掛けの糸にオモリを外し、毛ばりを取り付け流してみる

ポイントに落とすのが難しい、風に揺れるし竿がうまくふれない

しかも落ちたところが良く解らない

プロは「投げてから毛ばりを見つけるのではなく、見てるポイントに落とすから見える」

私のような素人は「ポイントに投げたつもりでも、どこに毛ばりが着水したのか探すことから始まる」

悩んでいるとどこからともなく口笛が「ピュー、ピュー、ピュー」

ここはほとんど人に会うことのない沢、人影もないケモノ次はモノノケか?

よく見ると顔に赤い斑の尖ったくちばしの鳥は気に張り付いている

キツツキの一種「アオゲラ」だ

ややこしい鳴き方をしおって・・・

釣れない、一度エサに変えてみるとイワナは釣れる

腕の問題しかない、次回はもっと研究して挑戦することにしよう

写真はM君の自作毛ばり

この他にも便所コオロギやバッタなど毛ばりも作ってくれる

ルアーも自作品があって、素晴らしい出来栄えだ。

安曇野遊山人/渓流釣り・田舎暮らし

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