中房川

6月9日 中房川

晴れ 気温11.4℃~28.2℃ 水温:測り忘れ

安曇野で渓流釣りを始めて5シーズン目

沢に落ちては流されないように水と格闘

浮石を踏んではひっくり返って痛い目にあう

そのうえ壊した道具も数多い

そして魚がいるかどうかも解らないのに崖を超え、獣道の散歩

動きが取れずその場でしばらく悩み、次の足場までサーカス

よくこの程度のケガで済んだと思うこともある。

知らないことは強い、行ってみてわかる現場の怖さ

そうしているうちに、どうすれば安全に遡行できるか少しづつだが学習してきた

先日リクエストがあったので、現在私が使っている安全に関する道具を紹介する

左上から

1)ザイル20m×8mm(重さを考えるとこの程度で終わらせたい)

2)ザイル30m×8mm(できれば持ち歩きたくない、荷物になる)

3)スリング2本(長いのがもう一本欲しい)

  ・水平移動や登攀時にカラビナと合わせ安全確保

4)ヘルメット(本当はタオルを被る土方スタイルが好み)

  ・藪から突然流血した姿で登山道へ出た時に、登山者を驚かせない為にも

   頭部の保護は必要

5)マニラロープ5mm(普段はこれで十分かと・・・)

左下から

1)ハーネス(装着したままでも釣りは出来る)

2)カラビナ

  ・HSM型×1個(オートロックを使用しているが使いずらい)

  ・D型×2個(スクリューロック)もう2個ほど欲しい

3)DGチェーン

  ・なくても代用は出来るが、安全確保の際に便利

4)ペルツ ルベルソ&エイト環

  ・ルベルソが使いやすいと思う

5)ヌンチャク×2本

6)ケブラーロープ5mm

  バックアップ安全確保用&あと適当に応用

あとはファーストエイド・クマよけグッズ・遭難時の発振器

以上のものを行く場所に合わせチョイスしている。

いつもフル装備で出かけていない、軽装の方が多いし楽

中房川のとある所

道路から森を降りていくのだが道を間違えた。

この二週間、木々の発育が凄ざましく森の様子が変わっている。

地元の主に、この先は断崖絶壁と聞いていたがついでだ、

自分の目で確かめてみようと思い降りていく。

冒険心と言うより単に戻るのが嫌なだけ。

しかし、これが後で後悔することになる。

森の急斜面を、ロープとルベルソで川床付近まで降りる

さて、やはり岸は断崖絶壁、両サイドも崖

沢は流れ強く深さもあるので泳ぐのは無理、流されたら・・・・

高捲きをする。崖を横に這ったり登ったり。

スリング等を使い木や木の根に引っ掛け安全確保

クライミング?YouTube動画や雑誌のようなかっこいいものではない

動画のように岩から岩へ飛び移る?そんなのあり得ない

はっき言って私の崖歩きは泥臭い、結果落ちなきゃ良いんだ

草・木・木の根を掴み移動していく使えるものは何でも使う。

足元が崩れ滑る「うゎ~」が安全確保のおかげでぶら下がり助かる。

高捲き一回目完了、沢を見る「だめだこりゃ」次行こう

次はクマの住処のいそうな穴がる岸壁、廻りも薄暗く不気味

音を立てず素早くここを後にする

その次は岩に囲まれた小さな谷あい、足元も滑りやすく危険

下にある沢を見に行くのはやめる、だってめちゃくちゃ滑るんだもん

その次は、かなり落差のある滝が見える

滝まで降りると戻るのに時間がかかる、自爆の可能性ありやめた

この滝を見過ごし小さな尾根を越えると目的地に到着できるはず。

もうひと踏ん張り、水とカロリーメイトほ補給し出発

やっと着いた12時半、4時間近く崖と格闘していたことになる。

結構神経と体力をすり減らしたので少し休憩。

沢の水量は少し多め、気になるのは濁りが大きい

普段は綺麗な川なのに上流で何か工事?それとも崩落か?

さぁ、釣を始めよう

草や木の根の掴みすぎたせいで

仕掛けのセットなど指先の細かい作業をすると指がつってしまう。

その度、指先のストレッチで強張りをとる。

濁っているがイワナは所々で泳いでいるし、餌にも食いついてくる

下の写真では、右奥の石壁に重りを当て落とし流れに合わせる

中間ぐらいでほぼ食いついてくる

この先にもよく隠れているポイントにもイワナは在宅でした

歩いていると前方の落ち込みに尺クラスのイワナがのんびりしている

これは釣らせていただくしかない

腰を屈め、物音を立てず岩陰に近づき、自分は石になったと念じる

下流側からゆっくり竿をあげ餌を落とす

少しすると尺イワナの傍でアタリが「コッ、コッ」っと

慌てない、先ほどから早合わせをすると途中で逃げられている

慌てない、ゆっくり食べさせてあげるわ。

よし食ったな、さぁ合わせる

よっしゃー!しっかり手ごたえあり上げようとすると

あれ、尺イワナがのんびりと泳いでいる

なんと別のイワナが餌を横取り、ゆっくりと横に流し上げるが

そのあと、尺イワナは深みに消えていった。

時間は15時、そろそろ引き上げないと獣の散歩時間が近づいている

撤収作業、また息を切らせ崖を登り帰路に就く

今日のお酒はマッカラン12年シェリー樽で熟成させたスタンダードモデル

トワイズアップに氷を一つ

アドレナリンの出まくった体を優しく静めさせよう

おまけ、山は無事に帰るまでが登山と言うが

次の日、家内に椅子をテーブルの上に上げるように頼まれた。

その椅子を上げる際に、椅子の足を親指にあててしまった。

少し痛いがまぁいいか、少しすると指先がぬるぬるする

足元を見ると出血し爪が剥がれている、やっちまった!

これでしばらくは沢にけない

危険は常に身近に潜んでいる


安曇野遊山人/渓流釣り・田舎暮らし

0コメント

  • 1000 / 1000